転職に適したタイミングとは? 年齢やキャリア別に転職時期を解説
転職を希望している社会人の中には、「時期や年齢など、適切なタイミングを知りたい」とお考えの方もいるでしょう。
一般的には求人が多くなる時期や賞与後が適しているといわれますが、一人ひとりの状況によって適切な時期は異なります。そのため、幅広い視点で検討することが大切です。
本記事では年齢やライフステージ別の転職タイミングに加え、検討すべき転職時期について解説します。
転職に適しているといわれる時期
一般的に求人が増えやすいのは半期の変わり目とされており「2月~3月」「7月~8月」ごろが目安です。4月や10月の組織編成に向けて採用を行うため、幅広いポジションの求人が数多く募集される傾向があります。
また賞与(ボーナス)支給後の「6月~7月」「12月~1月」ごろは金銭的なメリットもあり、転職活動に向いている時期とされています。ボーナスをもらった後に退職していいのかと悩む人もいるかもしれませんが、基本的には問題ありません。
業種や職種によっても募集のタイミングは異なります。例えば経理職の場合は決算前や税務申告前の時期に募集されることがほとんどです。求人が増える時期は選択肢が増えますが、ライバルも多くなることに注意しましょう。
年齢・年代別の転職タイミング
ここでは以下の年齢・年代別に、転職活動の傾向や押さえておきたいポイントを解説します。
- 22〜24歳(第二新卒)
- 25〜29歳
- 30代
- 40代
それぞれのポイントを見ていきましょう。
22〜24歳(第二新卒)
新卒入社後、違う会社や仕事を経験してみたいと思う人が出てくるタイミングです。
第二新卒は専門的なスキルよりも、ポテンシャルを見込んだ採用につながりやすい傾向があります。
ただし、あまりにも早い転職は忍耐力に疑問を持たれる可能性もあるため、転職する理由をしっかり考えておく必要があるでしょう。特別な事情がない限り入社後2~3年目の転職がおすすめです。
25歳〜29歳
仕事内容や賃金・待遇の改善を図るために転職を考える人が多く、転職人口の中のボリュームゾーンにあたる年代です。企業側も採用の際にこれまで身につけたスキルや経験を重視する傾向があります。
そのためこの時期に転職をする場合は、現職での実績や今後に活かせるスキルなどを強調できるようにしておくことが大切です。
30代
30代は、家庭を持つ人が増えてくることから、待遇面の改善などを求めた転職を試みる人が多くなる年代です。
「転職動向調査2022年版」によると、30代男性の場合は企業規模が小さい企業と比較してより大きい企業への転職率が高く、転職後に年収が上がった人も増えています。
30代になると即戦力だけでなくマネジメント経験も問われやすくなります。
参照:厚生労働省「職業能力評価基準について|キャリアマップ、職業能力評価シート及び導入・活用マニュアルのダウンロード」
40代
40代は親の介護などに直面してくる世代でもあり、ワークライフバランスの実現を求めて転職する人が増えてきます。
企業からは「自社にどのような実績を挙げてくれるか」といった点がより重視されるようになります。そのためこの年代の場合は、これまでの経験を活かして管理職から管理職へ転職することが一般的です。
ライフステージ別の転職タイミング
ライフステージの変化も転職を決意するタイミングになります。ライフステージの変化は様々ありますが、よくあるものとしては以下の3点が挙げられます。
- 結婚・出産・介護など家庭の理由
- 働き方を見直したい場合
- 会社都合で転職せざるを得なくなった場合
ここでは上記の3点について、気を付けておくべき点を解説します。
結婚・出産・介護など家庭の理由
結婚や出産、介護など家庭の理由は自分でタイミングを選べないことがほとんどです。
転職をする場合は「家庭と仕事を両立できるか」「労働時間や勤務地に支障がないか」「出産や育児、介護が落ち着いたタイミングで再度仕事に注力できるか」といった点に留意しましょう。
条件面だけでなく、将来設計も踏まえて転職先を考えることが大切です。
働き方を見直したい場合
プライベートと仕事の両立をはじめ、地方移住やテレワークの利用、副業への興味などの理由から、現在の働き方を見直すために転職を目指すというのも選択肢の一つです。
ただし条件ばかりを重視してしまうと転職活動がうまくいかず、入社後にミスマッチが起こる可能性が高くなります。転職を成功させるには、自己分析し、客観的にやりたいこと、できることを見直し、仕事を通して実現したいことなども踏まえて転職先を検討することがポイントです。
会社都合で転職せざるを得なくなった場合
突然の倒産や業績悪化による解雇など、会社都合で転職を余儀なくされるケースもあります。このような理由でも、転職活動が不利になるわけではありません。
理由を聞かれた場合はやむを得ない会社都合退職であることを伝え、前職で身につけたスキルや実績など、転職先で貢献できるポイントをアピールしましょう。
転職のタイミングをよく検討すべきケース
今すぐ転職活動を始めたくても、タイミングをよく検討すべきケースもあります。特に以下のような場合は留意が必要です。
- 昇進・昇格の予定がある場合
- 結婚や出産などの予定がある場合
- ローンの審査を予定している場合
ここではそれぞれの理由について詳しく解説します。
昇進・昇格の予定がある場合
現在の職場で昇進・昇格し、アピールできる実績や経験を積んでおくと、転職先の可能性が広がります。また、昇給したのちに転職活動をするほうが年収面に良い影響を及ぼすケースもあります。
ただし管理職になると退職しにくくなることも懸念されるため、希望の転職先がある場合は早めに転職活動を進めておくという選択肢もあります。
結婚や出産などの予定がある場合
結婚や出産といったライフイベントの予定がある場合は、転職のタイミングをよく検討すべきです。例えば結婚休暇や育児休暇を取得するためには、一定の就業期間を必要とする企業もあります。
パートナーの同意を得ながら、ライフイベントに支障がない時期を見定めることで、転職活動を円滑に行えるようになります。
ローンの審査を予定している場合
住宅ローンなどを借り入れる場合、金融機関の審査項目には「申し込み時点の勤続年数」が含まれることがほとんどです。金融機関によって審査の基準は異なりますが、基本的にローン審査後に転職活動を行うほうが影響は少ないと考えられます。
ローン審査後に転職する場合は、返済に支障がないよう生活資金の計画を立てておくことが欠かせません。
転職のタイミング・時期に関するよくある質問
ここからは担当プロジェクトを持っている場合の転職や転職を伝えるタイミングなど、転職のタイミング・時期に関するよくある質問として、以下の内容にお答えします。
- 転職までにかかる期間
- 転職に適した年齢とは?
- 転職後すぐの再転職は問題がある?
- 退職を伝えるタイミングとは?
- 担当プロジェクトがある場合の転職タイミングは?
- 資格取得の前後はどちらがおすすめ?
転職活動の適切な時期を見極めるためのヒントとしてお役立てください。
転職までにかかる期間
希望するポジションや年齢などによって個人差はありますが、転職活動には2カ月〜3カ月は見ておきましょう。基本的に転職活動は以下の流れで行います。
- 自己分析や情報収集
- 職務経歴書の作成
- エントリー
- 書類選考、採用面接
- 内定、現職の退職準備
転職期間を長く取ったからといって、必ずしも良い結果につながるわけではありません。丁寧な自己分析や情報収集で転職の軸を明確化し、効率的に転職活動を行うことも重要です。
転職に適した年齢とは?
特別に転職に適した年齢というものはありません。雇用対策法でも労働者の募集や採用における年齢制限の禁止が義務化されています。
「3年目が転職のタイミング」「30歳までに転職すべき」「35歳・転職限界説」などといわれることもありますが、必要以上に気にしなくてもよいでしょう。
参照:厚生労働省「職業能力評価基準について|キャリアマップ、職業能力評価シート及び導入・活用マニュアルのダウンロード」
転職後すぐの再転職は問題がある?
基本的に転職後すぐの再転職は早期退職しやすい人材とみなされ、良い印象を持たれない可能性があります。特別な事情がない場合は避けるのが無難です。
事前に知らされていた雇用条件と実態が異なるなどの場合は再度の転職も選択肢の一つですが、その場合、面接時には相手に納得してもらえるような伝え方が大変重要になります。
退職を伝えるタイミングとは?
一般的に転職を伝えるタイミングは退職の1カ月~3カ月前ですが、企業によって異なります。就業規則に記載されているため、転職を考え始めた段階で確認しておきましょう。
人事異動が決まるタイミングより前であれば引き継ぎがしやすく、双方円滑に話を進めやすくなります。
担当プロジェクトがある場合の転職タイミングは?
プロジェクトの途中に転職すること自体は問題ありませんが、場合によっては応募した企業から「責任感がない」と捉えられることもあります。そのため可能であればプロジェクト完了後の転職がおすすめです。
特にプロジェクトの責任者を任されている場合は、引き継ぎしやすいタイミングを選びましょう。
資格取得の前後はどちらがおすすめ?
一般的には、在職中に資格を取得してから転職活動を進めるほうが条件面で有利になります。
資格を取得するには一定の期間が必要です。離職中の資格取得は、次の仕事を開始するまでにブランクができてしまうため、 あまりおすすめできません。また新しい職場では環境に慣れることを優先し、資格が後回しになってしまうことも考えられます。
転職のタイミングはよく考えてから進めよう
一般的に求人が増えやすい半期の変わり目や、賞与支給後が転職に適したタイミングとされています。
しかし年齢や年代、ライフステージなどによっても状況や転職理由は異なります。場合によっては他のタイミングを検討すべきケースもあります。
まずは自分が転職したい理由やこれまでの実績を明確にした上で、現在の状況も考慮しながら適切なタイミングを見極めることが大切です。企業にアピールできるスキルを磨きながら、納得のいく転職活動につなげましょう。
パスメイクホールディングスでは様々な「学び」の支援を行っています
パスメイクホールディングスは、「学び」と「学びの活用」を全力で支援し、輝く人生づくりと豊かな社会の実現を目指す教育グループです。
一人ひとりが自身のキャリアや人生に向き合い、夢を目標に、そして目標を現実のものに変えるための様々な支援プログラムやサービスをご提供しております。
- USCPA(米国公認会計士)の専門校として圧倒的な合格実績を誇る「アビタス USCPA」
- オンラインで受講でき、基礎課程は日本人講師が担当するMBA(経営学修士)プログラム「アビタス Umass MBA」
- 内部監査の国際資格であるCIA(公認内部監査人)の取得を目指せる「アビタス CIA」
- 国際的に著名な教育機関の最先端教育プログラムを日本語で学べる「アビタス ICP(国際的教育機関プログラム)」
- 留学生の大学進学や就職など日本有数の実績を持つ大手日本語学校「東京中央日本語学院」
- 会計の有用性や楽しさといった会計の魅力を伝えるメディア「A-view」
興味を持たれた方は、ぜひ一度パスメイクホールディングスのWebサイトをご覧ください。