EQ(心の知能指数)とは? リーダーシップが取れる人に備わる能力

EQとは、自分の感情をコントロールでき、かつ他人の感情にも理解を示し、適切な対処ができる能力です。

近年、リーダーシップに欠かせない能力として、EQに注目が集まっています。自身のキャリアアップのために、EQを高めたいと考える人も多いのではないでしょうか。

本記事では、EQとは何か、そしてEQが高い人の特徴を解説します。EQを高める方法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

EQとは心の知能指数

EQとは、「Emotional Intelligence Quotient」の略称です。日本語では「心の知能指数」という意味になります。

EQよりも馴染みのある言葉として「IQ」が挙げられます。IQとは「Intelligence Quotient」の略称です。日本語では「知能指数」と呼ばれています。

IQが知能を測定する指標であるのに対し、EQは感情をコントロールし、理解する能力を測定する指標です。EQが高まると、感情をうまくコントロールできるようになり、良好な人間関係の構築やコミュニケーションの円滑化にプラスの影響を与えます。

EQはリーダーシップに欠かせない能力

EQが高い人は、他者の感情や考えを正しく理解し、柔軟な対応ができます。この能力は、メンバーをまとめ、チームとして良い方向へ導くリーダーシップにも欠かせない能力です。

高いEQを持つリーダーは、メンバーの感情を理解し、共感する力に優れています。メンバーの立場に立った上での対応ができ、メンバーの自主性を促せる環境をつくり出せるでしょう。

単なるコミュニケーションではなく、結果を出すコミュニケーションが取れるリーダーは、チームの力を最大限に引き出し、より良い成果や目標達成を効率的に目指せます。

EQが高い人の好ましい特徴

では、EQが高い人には、具体的にどのような特徴があるのでしょうか。EQが高い人によく見られる、好ましい特徴は以下の通りです。

  • 対応力の高い柔軟性
  • 理解力のある共感性
  • 客観的な傾聴力
  • 高いストレス耐性

1つずつ詳しく解説します。

対応力の高い柔軟性

EQが高い人の特徴として、自分とは異なる価値観も抵抗なく受け入れられる柔軟性の高さが挙げられます。

EQが高い人の柔軟性は、人間に対するものだけではありません。市場が変化したり、トラブルなどが発生したりといった状況や環境の変化にも、柔軟な判断と対応ができます。

理解力のある共感性

他者の感情を理解し、その気持ちに寄り添える共感性も、EQが高い人の特徴です。

EQが高い人は、相手が発する言葉から感情を読み取るだけでなく、声のトーンや表情、仕草などからも、相手の状況や心情を読み取れます。

言語化していない感情や考えにも察しがつき、必要な助言やサポートが行えるため、相談した相手は「自分を理解してくれている」という安心感を覚えるでしょう。

このような特徴から、EQが高いと周りの人から信頼され、慕われる傾向があります。

客観的な傾聴力

EQが高い人は、傾聴力にも優れている傾向があります。

傾聴とは、相手の話を真摯な態度で「聴く」会話の技術です。

EQが高い人は、ただ話を聞くのではなく、相づちを打ったり、質問をしたりしながら、相手の話の背景にある価値観や気持ちまでも理解するように努めていることが多いとされています。その結果、相手の立場に立った対応が可能になるのです。

高いストレス耐性

EQが高い人は、自分の感情を認識し、適切な対処を進められる人が多いとされています。その結果、「ストレス耐性が高い」と評価されることも少なくはありません。

たとえ理不尽な出来事に遭遇しストレスを感じた場合でも、感情的になることなく自分の感情をコントロールできれば、そのストレスを良い方向へと変換しやすくなります。

ストレスを溜め込まないように感情をコントロールすることで、仕事に対するモチベーションやパフォーマンスを維持しやすくなります。

EQを高めるビジネス上のメリット

EQを高めることは、相手の感情を理解し、良好な人間関係を構築できる以外にも、様々なメリットをもたらします。それらのメリットは、ビジネス上でも役立ちます。

EQを高めるビジネス上のメリットとは以下のようなものです。

  • 自己分析力が高くなる
  • 自発的な行動力が高くなる
  • ポジティブ思考が高くなる

それぞれどのようなメリットなのかを、詳しく見ていきましょう。

自己分析力が高くなる

EQを高めると、自分の感情を客観的に分析できます。自分の強みや弱点を正確に把握できれば、その特性に見合った行動を取れます。

例えば、自分の強みを知ることで、その強みを活かせるポジションや役職が明確となり、効率的なキャリアアップが目指せるでしょう。また、自分の弱みを知ることで、謙虚な姿勢で周囲に助けを求めることができます。

自己分析力の向上は、個人のキャリア形成に役立つだけでなく、周囲と信頼関係の構築もでき、組織としてのパフォーマンス向上が目指せます。

自発的な行動力が高くなる

EQを高めることは、自発的な行動力にもプラスの影響を与えます。

EQの向上により自分自身の感情をうまくコントロールできるようになれば、目的達成のための行動へのモチベーションも高めることができます。その結果として、自発的な行動にもつながりやすくなります。

率先的かつ能動的な行動は、ビジネスにおいて有利に働きます。意欲的な姿勢が評価され、昇給やキャリアアップのチャンスも巡ってくるでしょう。

ポジティブ思考が高くなる

EQが低い人は、物事を感情的に捉える傾向があります。予期せぬトラブルが発生した際には悲観的になり、「なぜこんなミスをしたのだろう」と自分を責めてしまうこともあるでしょう。

しかし、EQが高い人は、物事を客観的に捉えられるため、トラブルが起こった際にも冷静な判断ができます。「原因は何か」「次はどのような行動を取るべきか」など、ポジティブな解決策を見いだせるようになります。

EQは訓練で高くできる

先天的な要素が大きいIQとは異なり、EQは後天的に高められる能力です。ここでは、EQを高める方法を能力別に紹介します。

  • 相互理解力をつけるために
  • 相手への理解を深めるために
  • 自分への理解を深めるために

EQを高めるためには、普段の行動からEQを意識することが大切です。

相互理解力をつけるために

EQの向上に欠かせない相互理解力をつけるためには、日頃から「傾聴」と「共感」を意識しましょう。

人の話を聞く際は「傾聴」を意識し、相手の感情に寄り添う習慣を身につけることが重要です。相手の発する言葉に加え、表情や仕草にも気を配ります。

相手の話を遮らず、相づちを打ったりうなずいたりなど共感を示しながら、話の腰を折ることのないよう、最後までじっくり聞きましょう。

相手の考え方を正しく理解した上で、自分の意見を伝えると、相互理解力が深まります。

相手への理解を深めるために

相手への理解を深めるためには、日頃から相手を観察し、長所を見つける癖をつけましょう。

人は誰しも、相手の欠点や短所が目についてしまうものです。相手に対する否定的な思いが先立ってしまっては、良好な人間関係は構築できません。先入観や固定観念が生まれてしまっては、相手の本心や意図を読み取ることもできないでしょう。

まずは、自分自身の意識を変え、日頃から相手の長所を見つけるように心掛けると、相手への理解が深まります。

自分への理解を深めるために

自分への理解を深めるためには、感情や行動を言語化するとよいでしょう。

心の中にある自分の感情や行動を、自身で客観視したり、俯瞰したりすることは容易ではありませんが、言語化することで、自分の感情や行動を自覚でき、自己への理解が深めやすくなります。

感情や行動の言語化には、メモや日記などに書き留める方法がおすすめです。気持ちを整理しやすくなり、後から振り返ることも可能になります。

日々の出来事や感情、行動、感情の言語化を習慣づけると、自己洞察力が高まり、自分への理解を深めることができるでしょう。

EQを向上させて自分の価値を上げよう

EQとは、自分の感情をコントロールし、他人の感情も理解した上で適切な行動が取れる能力を測る、心の知能指数です。

自己分析力や自発的な行動力の向上など、ビジネス上でも多くのメリットをもたらすことから、EQを高めることはキャリアアップに役立つ手段といえるでしょう。

EQは後天的な能力であるため、訓練で高められます。自分の成長を促し、価値を高めるためにも、意識的にEQの向上を目指しましょう。

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