変化の時代、より良い人生を歩むために。最強の武器は学び続けること
変化が加速する社会の中で、「このままではいけない」と感じている方も多いのではないでしょうか。リスキリングや学び直しの重要性が至る所で説かれていますが、「学び」は変化に対応するための一時的な取り組みではなく、私たちの人生そのものをより良くするために必要なものです。
パスメイクホールディングス 代表取締役社長である宇坂さんが、今を生きるビジネスパーソンに向け、熱いメッセージを送ります。
PROFILE 東北大学文学部卒業。2000年株式会社ベネッセコーポレーション入社。国際教育事業部門を経て、2008年に米国ミシガン大学ビジネススクールでMBA(経営学修士)を取得。米国の教育テスト開発会社社長、外国語事業を展開するベルリッツジャパン株式会社取締役を経て、2020年株式会社アビタス取締役COOおよびパスメイクホールディングス株式会社取締役CSOに就任。2022年より現職。 |
幼少期の原体験が教育業界を志すきっかけに
――まず自己紹介をお願いします。
パスメイクホールディングスの代表取締役を務めています。
大きな事業環境の変化に直面している主要事業の戦略検討と実行に力を入れています。また、第2の柱としてのキャリア事業をより力強く成長させるために、グループ内外の人と知見を連携させる取り組みを推進しています。
休日の楽しみは家庭菜園です。自宅の庭に小さな畑スペースを作って、様々な種類の野菜を栽培しています。おすすめはミニトマトです。ROI(投資収益率)を重視しているので、確実にリターンが得られる点が魅力的だと思います(笑)。
植物の世話をしていると、ストレスフリーでリラックスした気持ちになることができます。また、日々実感するのは、植物は人の気配を感じて成長するということ。水やりや追肥、害虫除去、支柱管理だけでなく、愛情を持って接することが良い野菜が育つ秘訣です。
――今までどのようなキャリアを歩んできたのか教えてください。
20年以上、教育に関わる事業に携わってきました。
小さな頃の夢は学校の先生になること。親の転勤に伴い、転校生としていろいろな学校で学んでいたのですが、新しい環境に飛び込むことにストレスを感じる部分もありました。転校のたびに各校の先生方に助けていただき、幼心に「自分も将来は学校の先生になりたい」と思ったことを覚えています。これが私のキャリアの原点です。
大学時代は教職課程を取って教員免許も取得しましたが、結局教師にはなりませんでした。自分にとって大切にしたいことは教育に携わることだという思いに至り、教育に関わる道を模索しながら就活したところ、ご縁あってベネッセに入社することになりました。
ベネッセ時代は学校をご支援する事業からキャリアをスタートし、国際教育事業部門での仕事を経て、米国の大学に留学してMBA(経営学修士)を取得しました。その後、活躍のフィールドが海外に広がり、米国の教育テスト開発会社や外国語事業を展開するベルリッツの事業にも従事しました。
様々な経験をするうちに「グローバルに活躍できる人材の育成」が私にとっての大きなテーマになっていきました。そうした中で出会ったパスメイクホールディングスは、まさに私が携わり貢献をしたいと願っていた事業を展開する会社でした。
――2022年8月にパスメイクホールディングス代表取締役に就任された際は、どう感じられましたか。また、就任してからを振り返った今の率直な思いも教えてください。
パスメイクホールディングスがこれまで大切にしてきた想いや強みは活かしつつ、変化する事業環境や次なるステージに向かって、「変えるべきことは変えていく」ことをリードしようと考えていました。
この1年は変革に向けてやるべきことを着実に進めてきたと思っています。達成できたことも、できていないこともありますが、進むべき方向性がより明確になりました。一歩一歩前進できていると実感しています。
キャリアオーナーシップを持つことで、より良い人生を歩める
――パスメイクホールディングスは「学びと学びの活用を生涯にわたり支援することで、『キャリアオーナーシップ』を持った人生づくりに貢献する」ことをミッションとして掲げてきました。改めて『キャリアオーナーシップ』を持つことの重要性はどのような点にあると考えますか。
キャリアオーナーシップとは、私たち一人ひとりが自分のキャリアに対して主体性を持って取り組む意識と行動です。
私自身、これまで様々な組織で働く中で、このまま自分のキャリアを組織や上司に預けてしまっていいのかと考えることがありました。
人生は一度きりです。自分のキャリアを誰かに預けるのではなく、キャリアオーナーシップを持つことで、自分の人生に主導権を持ち、誰もがより良い人生を歩むことができるようになるはずと考えています。
とはいえ、誰もが皆、自分のことだけを考えて行動すれば、社会は成り立たなくなってしまいます。大切なのは、自分が所属する組織やチームのことを考え、かつ自分のことも考えること。それによって両者の関係性をより良いものにしていくことが大切だと思います。
――『キャリアオーナーシップ』を持つには、具体的にどのようなことが必要になりますか。
行動に移すために武器に当たるものが必要だと考えます。経済的なものだけでなく、スキルや経験、これまでの成果や実績、あるいは人的なネットワークなど、自分の強みとなるものです。
不確実性が高く予測困難な変化が起きている社会においては、「学び」が後ろ盾になると私は確信しています。「学び」によって自分自身をアップデートすることで、自信を持って行動に移すための後ろ盾が得られると思います。自分の人生を自分で選択できるようになるはずです。
今の時代は、最終学歴だけでなく現在の学習状況がより重要になっていると思います。そういった意味で、学びは武器であり、最強の武器は学び続けることだと思います。
今の自分に必要な「学び」がコーチングだった
――宇坂さんご自身で今取り組んでいる「学び」があれば教えてください。
コーチングを2年ほど学び、先日、国際コーチング連盟(ICF)のプロコーチ資格を取得しました。学習やキャリアオーナーシップを持った人生づくりを支援していく上で、また自分や関わるメンバーの成長を支援する上で、コーチングの活用が効果的な場面が多くあると考えています。
日々仕事をする中でクラスを受講し、夜の時間や休日を使いながら勉強しました。改めて、忙しい社会人が勉強することの大変さを実感できましたし、この経験が自分自身の事業を考える上でも非常に役立っています。
「学びのチカラと学びの支援で 輝く人生を 豊かな未来を」
――最後に、パスメイクホールディングスの今後の展望について教えてください。
今年、私たちは「学びのチカラと学びの支援で 輝く人生を 豊かな未来を」というグループパーパスを制定しました。この理念に共感いただける仲間を増やし、事業成長を通して国内外の社会課題の解決に貢献していくことに力を入れていきたいです。
終身雇用の崩壊、ジョブ型雇用へのシフト、副業・兼業解禁、グローバル化をはじめ、「働き方」をめぐる環境は急速に変化しています。未来の予測が困難な時代だからこそ、企業や組織に自分のキャリア形成を預けるのではなく、私たちは主体的に個人と組織の関係性をより良いものにしていくことが必要です。
これからパスメイクグループは、学びと学びの活用支援でキャリアオーナーシップを応援し、豊かな社会づくりへの貢献を通してさらなる成長を遂げていきたいと思います。